救急検査指針
救急検査認定技師テキスト
- 定価 4,950円(税込)
- 監修:日本救急検査技師認定機構
- 監修:日本臨床救急医学会
- 編集:日本救急検査技師認定機構テキスト編集委員会
- A4・262ページ・並製
- 発行年月:2013年08月
- ISBN 978-4-89269-813-2
- ※記載されている所属・肩書は、出版当時のものです。
救急医療に従事する臨床検査技師に必要な知識や技術を系統的かつ理解しやすいように構成しました。
救急医療の特殊性と臨床検査のかかわり、意識障害や胸痛などの症候だけでなく、臨床検査との関連付けも解説しています。
また、救急検査という新しい概念を取り入れ、これまでの「緊急検査」と区別するなど、チーム医療の一端を担う救急検査技師を目指す人にとって必携の一冊です。
I.救急医療概論
1-1 救急医療の特徴と救急医学
救急医学とは/救急医療の質/救急診療の特徴/救急医療のシステム化/研究と修練
1-2 救急医療体制
病院前から病院までの救急医療体制/市民による疾病の認知と応急手当・救命手当の実践/消防への119 番の通報システムと電話によるトリアージ/救急搬送の現状と現場活動/ドクターカーやドクターヘリを用いた病院前救急医療体制の進歩/救急現場での処置と重症度のトリアージ/一・二次医療機関と三次救急医療体制
1-3 生命維持と蘇生
心肺蘇生/救命の連鎖:第一の輪/救命の連鎖:第二の輪/救命の連鎖:第三の輪/救命の連鎖:第四の輪
1-4 救急初期診療
緊急度・重症度/初期診療の手順/救急診療と臨床検査技師
1-5 根本治療
救急医療の特徴/救急医療と時間/検査結果と時間経過/検査と治療の相互作用/代償限界とダメージコントロール/代償限界の評価
1-6 集中治療
モニタリング/臓器機能の補助/ABC アプローチ
1-7 院内連携
チーム医療とは/救急医療における各職種のかかわり/臨床検査技師と救急医療/院内救急対応のためのRapid Response System(RRS)
II.救急の症候と診療
2-1 意識障害
2-2 頭痛・めまい
2-3 痙 攣
2-4 運動麻痺,感覚消失・鈍麻
2-5 胸 痛
2-6 動 悸
2-7 呼吸困難
2-8 咳・痰,喀血
2-9 吐血・下血
2-10 腹 痛
2-11 悪心・嘔吐,下痢
2-12 腰痛・背部痛
2-13 乏尿・無尿
2-14 血 尿
2-15 発 熱
2-16 発疹・発赤・腫脹・疼痛
2-17 ショック
III.救急医療における内因性疾患
3-1 内因性疾患とは
総 論/内因性疾患診療のためのバイタルサインおよびそのモニタリング
3-2 中枢神経系疾患
総 論/中枢神経系疾患診療のためのバイタルサインおよび病歴/代表的な中枢神経系疾患
3-3 循環器系疾患
総 論/代表的な循環器系疾患
3-4 呼吸器系疾患
総 論/代表的な呼吸器系疾患
3-5 消化器系疾患
腹痛を主症状とする消化管疾患/腹痛を主症状とする肝胆膵疾患/吐血,下血,血便を主症状とする疾患
3-6 泌尿器・生殖器系疾患
尿路の閉塞,尿流停滞による疾患/有熱性感染症/思春期に多い疾患
3-7 内分泌・代謝系疾患
高血糖緊急症/低血糖性昏睡/甲状腺クリーゼ/粘液水腫性昏睡/高カルシウム血症性クリーゼ/副腎クリーゼ(急性副腎不全)/褐色細胞腫クリーゼ
3-8 その他:膠原病・免疫系疾患,血液疾患
膠原病・免疫系疾患/血液疾患
IV.救急医療における外因性疾患
外因性疾患とは/外傷の分類/環境障害/受傷機転/外傷初期診療と臨床検査
V.侵襲と生体反応
侵襲と生体反応/全身性炎症反応症候群の概念と敗血症/感染に起因しない全身性炎症反応症候群/侵襲病態における臓器不全発現のメカニズム/Sepsis の定義と診断
VI.救急医療における特殊感染症
感染症の起因菌と症状/特殊感染症
VII.救急医療における薬毒物中毒疾患
起因物質/症状・病態/中毒の標準治療
VIII.災害医療
災害とは/災害医療と救急医療/災害時の活動/災害医療体制について
IX.小児救急
小児救急の特徴/評価と初期治療/各種検査の小児における留意点/おわりに
X.高齢者救急
救急車搬送からみた高齢者救急の現状/加齢による身体機能・生理機能の減退/高齢者救急受診の特徴と診療上の注意点/初期評価における注意点/血液検査値からみた緊急度と重症度の判定/必要な検査と優先順位/おわりに
XI.救急医療における臨床検査
11-1 臨床検査のあり方
概 念/目 的/理 念/条 件/患者情報/救急検査の優先順位/Therapeutic turn around time(TTAT)
11-2 生理検査
心電図検査/循環器領域超音波検査/腹部領域超音波検査
11-3 血液ガス
血液ガス分析の目的/記号・基準値/ガス代謝/酸塩基平衡障害/血液ガス分析装置で測定できるその他の項目/動脈血の採取と測定までの注意事項
11-4 一般検査
尿検査/髄液検査/穿刺液検査/便潜血(ヒトHb)
11-5 生化学検査・免疫検査
検査データを判読するために必要なこと/測定技術変動・測定過誤を判断するために必要なこと
11-6 血液検査
血球算定/凝固検査/血液検査のマネジメント
11-7 輸血検査と関連業務
大量出血・危機的出血/緊急輸血/安全性/大量輸血に伴う副作用・合併症/輸血拒否への対応
11-8 感染症検査
検体の採取と保存/検査材料/グラム染色/抗酸菌染色/培養・同定・感受性/迅速検査/まとめ
11-9 POCT
必要条件/救急医療で重要性の高いPOCT 項目/運用上の注意/まとめ
11-10 迅速検査法による薬毒物検査
薬毒物検査における迅速検査法/有機リン系農薬/パラコート/乱用薬物(違法薬物)/違法ドラッグ/硫化水素/急性アルコール(エタノール)中毒/まとめ
11-11 脳死判定
脳死の病態/改正臓器移植法/脳死の診断/法的脳死判定の実際/法的脳死判定の記録
XII.救急医療における画像検査
血液ガス分析検査と画像検査/末梢血液検査と画像検査/電解質検査と画像検査/生化学検査と画像検査
XIII.多職種連携
看護師との連携/薬剤師との連携/診療放射線技師との連携/臨床工学技士との連携/救急救命士との連携/院内チームとの連携
Appendix
1 疫 学
死因別にみた死亡状況/年齢階級別にみた死因順位/主要死因
2 届出を必要とするもの
感染症/麻薬・向精神薬/乱用薬物/欧文略語一覧
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