かかりつけ医のための “認知症” 診療スキル

かかりつけ医のための “認知症” 診療スキル

  • 定価 2,640円(税込)
  • 著者:小川 紀雄(おかやま内科 糖尿病・健康長寿クリニック)
  • B5判・116ページ・並製
  • 発行年月:2019年04月
  • ISBN 978-4-89269-973-3
  • ※記載されている所属・肩書は、出版当時のものです。


認知症患者はかかりつけ医が診る!

 

わが国では高齢者人口の増加に伴って認知症の患者数は増えており、認知症に対する関心が医学的にも社会的にも高まっています。
一方、500万人ともいわれる認知症患者を専門機関だけで対応することは困難です。また、認知症患者は認知症のみならず、そのほかの疾患を持つ人も多く、総合的な治療・管理が望まれます。

本書は、認知症を専門としない医師、これから認知症の診療を始めてみようというかかりつけ医を対象としています。大多数の認知症患者は地域のかかりつけ医が診ることが可能であるという著者の考えのもと、かかりつけ医が認知症患者を診るためのポイントをわかりやすく解説しています。今後も増え続ける認知症患者に対応するために必読の一冊です。

【本書の特徴】
・かかりつけ医が日々の外来診療の「現場で役に立つ」「具体的な」情報をふんだんに記載
・要点をわかりやすく、あたかも講演会に参加しているような「スライド」をイメージした概要説明を各項の冒頭に掲載
・説明文には実臨床の現場ですぐに使えるセリフのような文章を使用
・どこから読んでもわかりやすいよう、重要な用語は繰り返し記載

 

 

1 はじめに―2つの重要な出来事

2 加齢によるもの忘れと認知症の違い

3 認知症の症状

4 中核症状と周辺症状(BPSD)は並行しない

5 認知症の重症度

6 認知症の主なタイプと症状
1.アルツハイマー型認知症
2.レビー小体型認知症
3.前頭側頭型認知症
4.血管性認知症

7 軽度認知障害(MCI)

8 診断の手順
1.家族などからの情報(もの忘れ外来問診票)
2.患者の問診
3.テスト式認知機能検査
4.さらなる家族からの情報収集(ADL)
5.身体診察(内科的診察)

9 鑑別すべき疾患―治療可能な認知症
1.画像検査でわかる治療可能な認知症
2.生化学的検査でわかる治療可能な認知症
3.うつ病(仮性認知症)

10 患者の家族への説明
1.初診/初期
2.初期~数カ月
3.慢性期

11 周辺症状(BPSD)― BPSDと認知機能低下との関係

12 薬物療法
1.抗認知症薬の種類と特徴
2.副作用
3.抗認知症薬の使用上の注意点
4.抗認知症薬の「さじ加減」
5.抗認知症薬をいつまで続けるか,いつやめるか

13 周辺症状(BPSD)への対応と治療
1.BPSDへの対応法
2.BPSDに対して用いる薬の種類と特徴
3.BPSDの薬物療法の注意点

14 日常診療で心がけること
1.毎月の来院時に
■■・内科的診察の方法と重要性
■■・外来で腰かけたままでできる検査
■■・進行の程度推定に役立つ診察と問診の組み合わせ
■■・返事が取り繕いかどうか見極める
2.年余にわたる診療で
■■・長期管理中に症状が悪化したときの原因と対応
■■・思い出想記の重要性

15 長年かかりつけの患者の中から認知症を発見する
・患者の受診行動
・受付・会計での様子
・患者の訴え・様子
・患者の外観・様子
・診察室での会話

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