改訂第2版 救急撮影ガイドライン

改訂第2版 救急撮影ガイドライン絶版

救急撮影認定技師標準テキスト

  • 定価 6,050円(税込)
  • 監修:日本救急撮影技師認定機構
  • 改訂第2版・A4・320ページ・並製
  • 発行年月:2016年05月
  • ISBN 978-4-89269-886-6
  • ※記載されている所属・肩書は、出版当時のものです。

 地域や時間を問わず実施される救急診療において、安定して最適な画像情報を提供し、かつ安全性を担保する知識・技術を普及させるため、日本救急撮影技師認定機構は認定制度を設けており、本書はその標準テキストの改訂第2版です。

 今回の改訂では、「FACT(focused assessment with CT for trauma)」「PPP(pre-procedural planning、IVR手技支援・術前計画)」といった最新の知識を盛り込み、写真も大幅に増量し、より充実した内容になっています。

 学生対象のテキストの範疇を超え、救急医療に特化した技術をもつ専門家向けとした見地から書かれている内容も多く、今日における救急放射線技術の最先端を表わす成書です。

Ⅰ章 救急医療概論

 1.救急医療とその歴史 

  1 救急診療と救急医療

  2 救急医療の質

  3 救急診療の歴史

  4 わが国の救急医療体制

 2.救急医療にかかわる法令 

  1 医療関係職種に関する法律

  2 体制に関する法令

  3 関連の法律

 3.救急患者に対する対応の基本 

  1 救急初期診療の原則

  2 命を保証する方法

  3 緊急度評価と ABCDE アプローチ

  4 バイタルサインと意識レベル

  5 連続した観察

 4.内因性疾患患者の診療 

  1 一般診療と救急診療

  2 緊急度の評価と蘇生

  3 症候学を中心にした診療

  4 疾病における緊急度判定のポイント

  5 診療放射線技師の役割

 5.外傷患者の診療 

  1 救命優先の原則

  2 外傷患者受け入れの準備

  3 primary survey と蘇生

  4 secondary survey―系統的な損傷検索

  5 外傷初期診療とチーム医療

  6 外傷診療における放射線技術の役割

 6.重症患者管理の基礎 

  1 救急医療と集中治療

  2 重症度の評価

  3 急性呼吸不全と呼吸管理

  4 循環不全と循環管理

  5 頭蓋内圧亢進と頭蓋内圧の制御

 7.災害医療の原則とトリアージの概念 

  1 災害医療と災害医学

  2 災害の種類

  3 災害医療の実践

  4 トリアージ(triage)とは

  5 災害時に備えた体制

Ⅱ章 救急撮影

 1.救急画像診断概論 

  1 外傷性疾患

  2 非外傷性疾患

 2.内因性疾患の診療における撮影の実際 

 1)脳卒中,脳脊髄疾患撮影の基本

  1 脳卒中,脳脊髄疾患撮影の基本

  2 脳卒中の症状と対応の注意点

  3 脳卒中所見と各モダリティの適応と特性

  4 脳卒中における血管内治療の適応

 2)呼吸器系疾患撮影の基本

  1 呼吸器疾患患者の症状と対応の注意点

  2 呼吸器疾患所見と各モダリティの適応と特性

  3 呼吸器疾患とその治療の基礎

 3)心・循環器系疾患撮影の基本

  1 急性冠症候群

  2 急性心不全

  3 急性大動脈症候群

  4 急性肺血栓塞栓症

 4)腹部・骨盤救急疾患撮影の基本

  1 腹部救急疾患患者の対応と注意点

  2 腹部救急疾患所見と各モダリティの適応と特性

  《参考》救急撮影の現場から

    ① 急性腹症(虫垂炎)における MRI の役割と有用性

    ② 門脈内ガス(gas in portal)は重篤疾患のサイン

    ③ CT 検査中“褐色細胞腫”を疑う所見に遭遇したら

 5)泌尿器・産婦人科系疾患撮影の基本

  1 泌尿器科系疾患について

  2 泌尿器科系疾患に対する撮影の基本

  3 産婦人科系疾患

  4 産婦人科系疾患に対する撮影の基本

  3.外傷診療における撮影の実際 

 1)救急撮影の基礎

  1 救急外傷患者の初期診療と画像診断

  《参考》FAST(focused assessment with sonography for trauma) 

  2 初期診療における X 線撮影の目的と読影のポイント

  3 テクニカルポイント

  《参考》救急診療(primary survey)における撮影技術 

  4 蘇生を必要とする救急外傷の病態と X 線所見

  5 secondary survey への技術貢献

  6 高エネルギー外傷の損傷様式と徴候

  7 外傷全身 CT 撮影

  8 FACT

  《参考》PPP(pre-procedural planning) 

 2)頭部,頸椎・頸髄外傷患者撮影の基本

  1 頭部,頸椎・頸髄外傷患者対応の注意点

  2 頭部,頸椎・頸髄外傷患者に対するモダリティの適応と画像所見

  3 治療方針とその判断基準

 3)胸部・心外傷患者撮影の基本

  1 胸部・心外傷患者対応の注意点

  2 胸部・心外傷患者に対するモダリティの適応と画像所見

  3 治療方針とその判断基準

 4)腹部・骨盤外傷患者撮影の基本

  1 腹部・骨盤外傷患者対応の注意点

  2 腹部・骨盤外傷患者に対するモダリティの適応と画像所見

  3 治療方針とその判断基準

 5)四肢外傷患者撮影の基本

  1 四肢外傷患者対応の注意点

  2 四肢外傷患者に対するモダリティの適応と画像所見

  3 治療方針とその判断基準

  4 四肢外傷に合併する緊急を要する疾患

 6)妊婦外傷患者撮影の基本

  1 妊婦外傷患者の特徴

  2 妊婦外傷患者対応の注意点

  3 妊婦外傷に対するリスクマネジメント

  4 妊婦外傷に伴う産科的合併症

 4.小児撮影の実際 

  1 モダリティの適応と注意点

  2 疾患別検査,画像所見

  3 介助・抑制に伴う被ばく

 5.その他の救急疾患撮影 

 1)中 毒

  1 中毒症状の特徴と患者の取り扱い

  2 中毒患者の撮影

 2)ガス壊疽

  1 ガス壊疽の画像診断と撮影

  2 ガス壊疽患者撮影の注意点

 3)異 物

  1 異物撮影の基礎

 4)熱傷・電撃傷

  1 熱傷の病態

  2 熱傷患者の撮影と経過観察

  3 電撃傷

 6.災害医療における撮影の実際 

  1 災害医療における放射線検査

  2 災害医療における放射線管理

  《参考》DMAT とは? ロジスティクスとは? 

 7.確認目的撮影に関する情報 

  1 気管挿管チューブ

  2 中心静脈ルート

  3 気管切開チューブ

  4 胸腔ドレナージチューブ

  5 ペーシング電極(体内,体外)

  6 肺動脈カテーテル(Swan-Ganz catheter)

  7 胃管(NG tube)

  8 PCPS ブラッドアクセス

  9 IABP カテーテル

  10 透析用ブラッドアクセス

  11 栄養チューブ(ED tube)

  12 イレウスチューブ

  13 VP shunt(脳室腹腔短絡術)

  14 脳圧センサー

Ⅲ章 各種安全管理技術

 1.撮影機器の管理と撮影時の注意点に関する知識 

  1 救急初期診療における撮影時の注意点

  2 ポータブル撮影時の注意点

  3 一般撮影室の設備と撮影時の注意点

  4 CT 室の設備と撮影時の注意点

  5 血管造影・IVR 室の設備と撮影時の注意点

  6 MRI 室の設備と撮影時の注意点

 2.救急診療における医療情報管理 

  1 日本における情報政策

  2 医療情報システムの安全管理に関するガイドライン

  3 放射線画像における医用画像管理

  4 医用画像管理の実際

 3.危機管理に関する知識 

 1)救急蘇生の知識

  1 救急蘇生法とは

  2 一次救命処置

  3 二次救命処置

  4 院内急変時対応の基本

  5 心肺蘇生の国際ガイドラインと日本版ガイドライン

  6 「JRC 蘇生ガイドライン 2015」への改訂

  7 医療用 BLS アルゴリズム

  8 各種団体が行っている心肺蘇生法講習会

 2)医療事故因子の把握

 (1)薬剤副作用情報

  1 薬剤副作用情報の把握

  2 造影剤の種類と特性

  3 造影検査時の注意事項

  4 造影剤の副作用

  5 造影剤の血管外漏出

 (2)電撃傷

  1 電撃に対する人体の特性

  2 電撃傷の事故事例

  3 電撃傷の事故防止対策

 (3)各種生体モニタの知識

  1 心電図モニタ

  2 血流計

  3 血圧計

  4 パルスオキシメータ

 4.救急診療における放射線防護と法令の基礎知識 

  1 処置室での撮影

  2 抑制や介助などに伴う被ばく

  3 撮影にあたって

  4 線量指標の記録

  5 CT について

  6 患者からの放射線に対する質問について

  7 非がん影響への防護

  8 診断参考レベル(diagnostic reference levels:DRLs)

 5.感染対策 

  1 感染とは

  2 感染症の分類

  3 感染の経路と感染対策

  4 病原体別の感染対策

  5 放射線診療における感染防止

 6.チーム医療 

  1 チーム

  2 診療放射線技師に必要な能力

  3 指導・教育

Ⅳ章 救急診療に必要な知識

 1.救急患者搬入時における臨床検査の進め方とその役割 

  1 患者情報の重要性

  2 緊急臨床検査とはどういうものか

  3 緊急検査の運用

  4 緊急検査の優先順位

  5 “患者情報の共有”と“チーム医療”

  6 救急撮影に必要な ABG 検査値

 2.救急診療に関する基礎的知識 

  1 患者搬入前および搬入時の診療情報

  2 臨床検査データ

  3 バイタルサインとその測定方法

 

欧文略語一覧 

索 引 

関連書籍

関連書籍はありません。

書籍・雑誌検索

ページの先頭へ ▲